2025/10/21 15:47
皆様、こんにちは。
髪を頬に躍らせ、
イヤリングを揺らす乾いた風が、
あっという間に季節を過ぎ去らせようとしています。
今年は、五月から十月までの約半年を
夏と呼んでも差し支えないほどの暑さでしたね。
ただ、
私たちが心待ちにした秋の時間は、
とても短く感じられます。
耳奥で流れる小さい秋のメロディーと
オレンジ色の風景が、
皆様の心を温かなファブリックのように
優しく包み込んでくれることを
願っています。
本日は、Amebaブログ「甲賀真理子のファッション裏話」第7回を再掲致します。
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昔だったら貴方は「裏地部屋行きね!!」(2021年10月11日)
さて、2丁目で遊びながら、文化服装を卒業し、
(株)ローマ岩島に就職し、いよいよプロの世界に入って頑張って仕事をしていました。
先輩たちにも可愛がっていただき、
沢山の商品が現物化されていく嬉しさを感じていた時です。

(ローマ岩島でのデザイン画。懐かしいです)
仲良くして頂いていた先輩から
「貴方は昔だったら裏地室に呼ばれていじめられていたわね!」
と言われ
「えっ!何でですか?」
と聞くと、
「先輩たちにも普通に話をしたり、
仕事も先輩たちに同等に口を聞くし、
チョット生意気に感じるからね!」との事。
昔は、新人はおとなしくしていろと言う事だったのでしょうか?!
色々な考えはあるものだ、と思いましたが、
結局退職するまで同じ態度で仕事をさせていただきました。
では、何が理由でローマ岩島を辞めたか?!ですが、
仕事をしていくうちに、
既製の生地ばかりでは、中々満足できなくなった頃、
ニコルに就職していた先輩が
「うちだったら、糸や生地を自分の好きな色に染めたり作ったり出来るわよ!」との一言。
ローマ岩島を辞め、
その後約24年勤めることになる(株)ニコルに転籍したのです。
今では以前の様にオリジナルの生地を作る事が少なくなったと
生産元に聞きますが、とても残念なことですね。
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「目白アトリエトーク」
Staff - いよいよ(株)ニコルの面接を受けることになりました。
面接でニコル創業者の故・松田光弘氏からの最初の質問を覚えていらっしゃいますか?
甲賀 -「君はニコルでいくら稼げる?」でしたね。
Staff - ニコルを急成長させた松田氏の経営者としての哲学やビジョンについて、
特に先生が感銘を受けた点をお聞かせ頂けますか?
甲賀 - 松田氏は自身がデザイナーでありながら経営者でもありました。
小林由紀雄(ムッシュニコル)、中島伊津子(ニコル)、そして私(ゼルダ/マリココウガ)、
それぞれにブランドを持たせ、後進を育てるビジョンを持っていたことが凄いと思います。
Staff - ありがとうございました。